
これまでご紹介してきた債務整理手続きのうち、特に自己破産や個人の民事再生は、借金でいよいよ首が回らなくなった時の、最終手段です。

本来なら、そのような状況には陥らないように努力しなければなりません。

しかし、さまざまな原因から、多重債務に陥り、首が回らなくなり、自己破産などの債務整理手続きを選択される方が後を絶ちません(※減少傾向にあるものの、自己破産をする人は、年間10万人以上もおられます)。

そもそも、なぜそのような多重債務に陥ってしまうのでしょうか。やはり、いくつかのパターンがあるように思います。

なお、自己破産に追い込まれるまで借金をしてしまうのは、浪費癖やギャンブルが主な原因ではないかと思われる方がおられるかもしれません。しかし、自己破産をしてしまう人のうち、浪費やギャンブルが原因の人は、ほんの5%程度(※2008年破産事件記録調査より)です。
(1) 突然の失業や、収入の減少、生活苦を原因とした多重債務
突然失業して収入がなくなったり、急に収入が減少しても、これまでの生活レベルを急に下げることは困難です。それに加えて、住宅ローンや車のローン、子供の教育費をこれまで通りに払っていく必要があります。

仮に、失業保険の給付金やこれまでの蓄えがあったとしても、収入が少ないままだったり、失業期間が長引くなどすれば、生活は苦しくなります。
このような状況で、生活をなんとか維持していくために、借金を重ね、やがて借金を借金で返す状態になり、多重債務の状態になったという人が、後を絶ちません。
(2) 計画性のないクレジットカードの利用による多重債務
便利さゆえに、家電製品などの大きな買い物から、ちょっとした買い物まですべてクレジットカードで支払いをされる方は少なくありません。
また、クレジットカードにはキャッシング機能が付いていますから、少額の借り入れを繰り返しているうちに、気が付けばかなりの額になっていたという方も多いようです。
そして、カード会社は1社ではありませんので、クレジットカードを多数所有していると、各社のカードで買い物や借り入れを繰り返し、気が付けば多重債務者に、というケースも多いようです。

(3) 他人の借金の連帯保証人・保証人になったことによる多重債務
友人から、事業を起こすので連帯保証人になってほしいと頼まれ引き受けたものの、友人の事業は失敗しそのまま失踪、友人の借金をそのまま負うことになるなどです。

(4) 高金利の業者から立て続けに借りたばかりに多重債務に
もともと借金があり、その金利が高いために、返済が苦しくなり、別の高金利の業者から借り入れて返済をしているうちに、多重債務に陥るケースです。

このように、多重債務に陥ってしまう構図は、比較的身近に存在しており、誰もが多重債務に陥る危険があるので注意が必要です。

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