特定調停には、以下のようなメリット・デメリットがあります。
(１) 特定調停のメリット
① 裁判所に特定調停の申立てをすると、その時点から貸金業者からの取立てがストップします。
② 他の債務整理手続きに比べ、費用が安く済みます。
③ 自己破産や個人再生手続きとは違い、官報に名前が載りません。また各種の資格制限もありません。
④ 他の債務整理手続きに比べ、比較的短期間で解決できます。大抵の場合、１～2か月で解決できます。
⑤ 借金の理由が、ギャンブルや浪費でも手続きを利用できます。
⑥ 弁護士などの専門家に頼まなくても、自分で解決できます。債権者との交渉は、調停委員会が代わりにしてくれますので、専門知識がなくても安心です。
(２) 特定調停のデメリット
① 債権者が同意してくれず、調停が成立しない場合があります。その場合は、他の債務整理手続きを検討しなければなりません。
② 信用情報機関に登録されますので、５～７年間は、自分名義のクレジットカードを新たに作ったり、新たな借金はできなくなります。
③ 調停が成立し、「調停調書」が作成された場合、これには裁判所がする判決と同じ効力があります。もし、返済が滞ったりすると、「調停調書」に基づいて、給与や財産を差し押さえられる可能性があります。
④ 仮に、過払い金があった場合、調停の際にその返還を請求することはできません。別に返還を請求するか、別途訴訟を提起する必要があります。
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