
友人間でのお金の貸し借りでよく問題になるのが、「出世払い」と「借用書」です。

(1) 出世払いで借りたお金は、出世しなければ返さなくてもよいか
結論から言うと、出世しなかったとしても、返さなければなりません。

出世したら返すという「条件」で借りたのだから、出世できなかったら、言葉通り返さなくてもいいじゃないかと、お考えになる方もおられるかもしれません。

実は、実際にこのことが裁判所で争われ、問題となったことがあります。
裁判所は、この問題につき、「条件」ではなく、「不確定期限」だと判断しました。
つまり、出世は、いつになるかは分からないが、将来必ず到来する期限だということです。

ちなみに、「不確定期限」付の借金ということになると、出世した時か、出世しないことが確実になった時に返さなくてはならなくなります。

(2) 友人間でも借用書は作成すべきか
友達に、ちょっと1万円を貸すなんてことはよくあると思います。
こんな場合にいちいち借用書を書け、なんて言っていたら友達無くしてしまいます。

でも、例えば友達に頼まれて50万円貸す場合などを考えてみてください。
これくらいの金額になると、やはり証拠として借用書が欲しいものです。
というのは、いくら返すよう頼んでも、なかなか返してもらえない場合、最終的には訴訟を起こして返済をせまることになります。
この時、借用書などの証拠がないと、裁判所に、友人にお金を貸した事実を認めてもらうのは、とても困難です。

裁判上、証拠のないものを証明するのは極めて難しい事だからです。

日記やメモ書きでも、証拠として採用されるケースもありますが、やはり、借用書があったほうが確実です。
まとまったお金を友人に貸す時は、後々のトラブルを避けるためにも、借用書の作成を忘れないようにしましょう。

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